ずっと読み続けてきた『凪のお暇』がついに完結しました。
あの独特な間合いと、心の中をじわじわ浸食してくるリアルな描写に何度も立ち止まらされた作品。
その最終話、個人的にはかなり心に残りました。
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漫画「凪のお暇」とは？
出典：eBookJapan
ざっくり言うと、人生リセット系の物語。
でも、よくある「転職成功しました！」みたいなキラキラストーリーじゃないんです。
主人公・大島凪は、真面目すぎるくらい空気を読みすぎて、ある日突然、職場で過呼吸になってしまいます。
限界を感じた凪は、それまでの全てを投げ出して会社も恋愛も手放し、新しい暮らしを始めるんですね。
東京の郊外で、テレビもエアコンもないワンルームに引っ越して、「お暇（ひま）」生活がスタートするわけです。
面白いのが、このお暇生活がいわゆる“休暇”ではないということ。
凪はただのんびりしてるわけじゃなくて、自分とじっくり向き合っていくんです。
社会のレールから降りた人が、その先でどうやって立ち上がっていくか。
もがきながら少しずつ変わっていく姿が、妙にリアルで刺さります。
途中で再登場する元カレ・我聞慎二や、お隣に住むクラブDJ・ゴン、さらには、ずっと確執があった母親まで登場して、物語は一気に人間くさくなります。
登場人物たちはどこか不器用で、依存や執着に苦しんだり、愛し方が分からなかったりと、誰かしらの姿に「これ、自分かも」と思えてしまうところがすごいなと感じました。
読んでいて、いちばん心に残ったのは「頑張り方を間違えると、自分の声が聞こえなくなる」ってこと。
SNSのいいねや会社での評価、親の期待、恋人からの言葉……そういうもので自分を測るのがクセになってると、自分の本音が見えなくなってくる。
その怖さが、この作品ではじわじわ描かれていくんです。
いわゆる“生きづらさ”に向き合って、それでも生き方を模索していく凪の姿は、どんな年代の人にも刺さるんじゃないかと思います。
おしゃれでもスタイリッシュでもないけど、だからこそ、リアルな等身大の成長物語として、多くの人の共感を集めた作品なのかなと感じました。
漫画「凪のお暇」最終回ネタバレ感想！
最終回まで読んだ時、凪が誰ともくっつかなかったことに少し驚きました。でもすぐに「そうだよね」と思い直しました。
あれほど揺れて、悩んで、迷いまくっていた凪が、最終的に選んだのは「自分ひとりで歩く道」。
それは決して孤独ではなくて、やっと掴んだ“本当の自由”だったように思えました。
凪と母・坂本真央の和解
このラストに至るまでに、もっとも印象的だったのは、凪が母・坂本真央としっかりと向き合い、許し合ったことでした。
過去にいくら傷つけられたとしても、そこを避けて通っていたら、一生前に進めないままなんですよね。
あの場面は静かだけど力強くて、読んでいて胸の奥がギュッとしました。
親との関係って、良くも悪くも人生を大きく左右するもの。そのしがらみを断ち切るのではなく、凪はひとつひとつの感情に向き合って、ちゃんと手放していった気がします。
ゴンは髪を切れず、未練に溺れる日々
エリィに「髪切りなよ、未練やば」って言われるシーン、もう笑うしかなかったです。
そういうところだぞゴン、って声かけたくなりました。
安良城ゴンって、一見自由人で、凪にとっても癒しの存在だったけど、最終的には自分の言葉に責任を持てないまま終わっちゃったんですよね。
連絡もできずにただウジウジしてる姿は、あまりにも“成長中”って感じで。
あの人が誰かと本当に向き合うには、もう少し時間が必要そうです。
慎二は凪ロスを引きずったまま大阪へ
一方の慎二は、大阪で凪に似た“もじゃもじゃ頭”の女性と付き合っては振られ…という、なんとも情けないエピソードが暴露されていました。
「元カノと重ねないで」と言われて振られたって話、リアルにありそうすぎて笑ってしまったけど、凪の影を追ってばかりいる限り、新しい恋は始まらないよなあと。
慎二は最後の最後で、凪と分かり合えた感はあったけど、恋人としての未来までは見えてこなかったですね。
恋をしない結末が示す、新しい“幸せ”のかたち
昔ならきっと「どっちとくっつくのか」が焦点になっていたと思うんです。
でも『凪のお暇』の最終話は、そんな二択すら軽やかに飛び越えていきました。
凪が最終的に選んだのは、「自分の気持ちに正直でいる」こと。
それがどれだけ難しくて、時間がかかるか、ちゃんと描いてくれたのがこの作品のすごいところだと思います。
恋愛をしないことを寂しいと感じるのか、自由だと感じるのかは、その人次第。
凪の場合、それは“自由”でした。
そして何より、自分自身を肯定しているその姿が、もう誰にも依存していない証だったように思えます。
自分にも刺さった「過呼吸」描写のリアルさ
正直、わたし自身も働いていた頃に“ひゅっ”と息を吸い込んでしまうような、ストレス性の呼吸になったことがあります。
だから凪が過呼吸になって倒れた時、他人事ではありませんでした。
働いて、空気読んで、ミスしないようにして、それでも何か言われる。
そんな環境にいたら、誰でも心が壊れかけると思います。
あの描写があったからこそ、凪が自分の足で立って歩き出したラストが、本当に尊いものに見えたんですよね。
「お暇」はただの休憩じゃない。人生のリセットボタンだった
最初は逃げのように見えた“お暇”だけど、読み進めるうちに、それが単なる休憩じゃなかったことに気づかされました。
会社を辞めて、自分と向き合って、母と対峙して、恋愛とも決着をつけて…。
凪にとってのお暇は、人生をもう一度始めるための“準備期間”だったのかもしれません。
凪の変化が教えてくれた「軸を持つ強さ」
最初の頃の凪は、まわりの空気に飲まれてばかりでした。
誰かの意見に振り回され、気づけば自分を見失っていた姿は、過去の自分と重なるところがたくさんありました。
でも最終話では、すっかり芯のある人になっていました。
母に対して「2人とはもう会わない気がする」と語った時の表情、あれがすべてだったと思います。
選択肢がたくさんある今の時代、自分の軸がないと本当に流されてしまう。
凪のように、迷いながらも自分に正直であろうとする生き方は、すごく大事なんじゃないかと感じました。
漫画「凪のお暇」最終回を漫画rawの代わりに無料の方法
正直なところ、「凪のお暇」の最終回が気になって検索したら、うっかり「漫画raw」とか出てきてしまうこと、ありますよね。
でも、そこはちょっと待ってほしいんです。
そういう違法サイトって、ウイルス感染のリスクがあるし、そもそも作家さんに一銭も届かない。
コナリミサトさんのあの繊細な描写、登場人物たちのセリフの間合い……あれをしっかり味わいたいなら、ちゃんと公式サービスを使って読むのが一番安心だと思っています。
で、わたしがよく使っているのが「eBookJapan」です。
名前のとおり、電子書籍の専門サイトで、無料で読めるマンガがかなり充実してるんですよ。
しかも初回登録時には、最大6回使える「半額クーポン」がもらえるので、最終巻だけを安く買いたいときにも便利なんです。
ちょっと前に、わたし自身も「最終巻だけ買うのもな〜」と迷っていたんですが、eBookJapanにログインしたら、ちょうど1巻まるごと無料＆半額クーポンが使える状態だったので、迷わずポチッと。
スマホやタブレットでいつでも読めるのが本当に快適で、布団の中で寝転びながら最終回を読んで、ちょっと泣いてしまいました…。
「凪のお暇」の空気感って、紙の本でももちろん味わえるけど、電子で読むとセリフや表情の間がよりダイレクトに入ってくる気がするんですよね。
ページをめくるテンポも自分でコントロールできるから、凪の一歩一歩がしっかり感じ取れる。
eBookJapanの公式サイトでは、時期によっては期間限定で複数巻が無料公開されていることもあるので、「読んだことないけど気になってた」という人にもかなりおすすめです。
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まとめ
『凪のお暇』って、読後にじんわりと余韻が残る漫画でした。最終回まで読んでも、「ああ終わったな」と思えない。不思議とずっと心の中で再生されてる感じがあります。
それはたぶん、凪が選んだ生き方が、現代のわたしたちにとってとてもリアルだからだと思います。
自分の人生を選び取ること、まわりの声を振り払って一歩踏み出すこと。簡単じゃないけど、凪を見ていると「ちょっとやってみようかな」と思える。そんなエールをもらった気がしました。
コナリミサト先生、本当にお疲れさまでした。凪のこと、ずっと忘れないと思います。
またいつか、どこかで“お暇”が必要になった時、この作品を読み返して、自分を立て直すヒントにしたいです。
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