2025年7月4日(金)に公開される映画『愛されなくても別に』は、武田綾乃さんの小説を原作とした作品です。
主演は南沙良さん、監督は井樫彩さんが務めています。
この映画は、現代の若者が抱える孤独や痛みを繊細に描いており、多くの共感を呼ぶことでしょう。
映画『愛されなくても別に』あらすじ・ネタバレ
主人公の宮田陽彩(みやた・ひいろ)は、19歳の大学生。
学校に通いながら、朝から晩までアルバイトと家事に追われる日々を送っています。
母親に金銭を渡し、世話をするために、自分の時間や夢を犠牲にしているのです。
母親から暴力や暴言は受けていませんが、「愛している」という言葉で縛られ、緩やかな絶望の中で生きています。
ある日、同じバイト先で働く同級生の江永雅(えなが・みやび)と出会います。
金髪にメイク、ピアスをつけた彼女は、陽彩とは正反対の存在。
「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」という噂が流れる中、陽彩は彼女に興味を持ちます。
次第に心を通わせるようになり、互いの過去や痛みを共有することで、人生が大きく変わっていくのです。
ネタバレ
陽彩は、母親に依存される生活から抜け出すことができず、自分の存在価値を見失っていました。
一方、雅もまた、家庭環境に問題を抱えており、1人暮らしをしていました。
彼女は、自分の人生が親に搾取されていたと感じていたのです。
「宮田ってさ、奨学金借りてる?」
「借りてるよ、一年で百万円。四年で四百万」
「それ誰の口座に入ってる?」
この会話からも分かるように、陽彩は親を信じており、雅は親を他人と捉えていました。
二人は友人となり、互いの傷を癒し合う存在となっていきます。
物語の終盤、陽彩は「家族やめる」と母親に告げ、自分の人生を取り戻す決意をします。
雅もまた、自分の過去と向き合い、新たな一歩を踏み出します。
二人は、それぞれの道を歩み始めるのです。
映画『愛されなくても別に』キャスト・スタッフ
物語を生きる人物たちを演じた俳優陣も豪華です。
役名と共に改めてご紹介します。
- 宮田陽彩:南沙良
- 江永雅:馬場ふみか
- 木村水宝石(あくあ):本田望結
- 堀口順平:基俊介(IMP.)
- 大山幸太郎:伊島空
- 木村美佐子:池津祥子
- 宮田愛:河井青葉
どの登場人物も、ただ物語を“演じる”のではなく、そこで“生きている”ように感じられるリアリティがありました。
特に南沙良さんの存在感は、スクリーンの空気そのものを変えてしまうような力があって、本当に圧巻でした。
また、映画の世界観を支えるのは、俳優陣だけではありません。
物語の空気を作るスタッフたちの力があってこそ、私たちの心に響く作品が生まれます。
2025年7月4日公開の『愛されなくても別に』は、109分にわたって、言葉にできない痛みや、救いのような出会いを、静かに、でも確かに伝えてくれます。
配給はカルチュア・パブリッシャーズ。全国の劇場で公開される予定なので、きっと多くの人に届くはずです。
スタッフ
監督・脚本は井樫彩さん。
オリジナル作品で定評のある監督が、武田綾乃さんの原作をどう映像化するのかは注目ポイントのひとつです。
共同脚本にはイ・ナウォンさんも名を連ね、繊細な人間模様をさらに深く描いています。
原作は『響け!ユーフォニアム』などで知られる武田綾乃さん。
今回が初の実写映画化作品となり、ファンからも注目を集めています。
音楽を担当するのは松本淳一さん、そして主題歌はhockrockb。感情に寄り添うような音楽にも、ぜひ注目してみてください。
撮影は福本淳さん、照明は太田周兵さん、美術は内田紫織さん。
自然光を活かしたリアルな映像と、淡い色調の空気感は、何気ないシーンにも深みを与えてくれます。
衣装やヘアメイクにもこだわりが感じられました。
スタイリストは本田匠さん、ヘアメイクは反町雄一さんが担当しています。
陽彩や雅の見た目が、彼女たちの内面とリンクしていてとても印象的でした。
そして、サウンドエフェクトの小島彩さん、編集の小林美優さんなど、多くのスタッフが丁寧にこの作品を作り上げています。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
映画『愛されなくても別に』は、派手な展開があるわけではありません。
でも、その静けさの中に、どうしようもなくリアルで、心の奥にずしんと響くものがあります。
誰かに話したいけど、言葉にできない気持ちを抱えている人にこそ、この映画が届いてほしいです。
「愛されなくてもいい」と言いながらも、誰かの手を取りたくなる夜。
そんな夜を知っているすべての人に、この作品はきっとそっと寄り添ってくれるはずです。
劇場公開は2025年7月4日。
今、この瞬間にしか味わえない“感情のグラデーション”を、ぜひ映画館で受け取ってみてください。







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